継ぐ
道具や思い、生まれる姿
様々な道具
〜 受け継ぐ道具 と 新しい道具 〜
製品を作る様々な道具には 先代が使っていた「金鎚」や鉄の当金(あてがね)の「鳥口(とりくち)」「金はさみ」など色々あり、今も受け継ぎ使っています。新しい製品を作るには 色々な道具を準備する事が必要になります。鉄の当金(あてがね)の「鳥口(とりくち)」は新たに揃える事が今は難しい場合もあり、今の製品作りでは使用しなくなった形の「鳥口(とりくち)」を削り作り替えたり、金型作りの工場などにご相談し、それに代わる道具を作って頂くなど、工夫をしながら製品制作をしています。
ひとつひとつ
〜 手間をかける作業からの出来上がった喜び 〜
製品が出来上がるまでの工程には下地作業から仕上げ作業まで手間をかける作業が多くあります。湯沸・急須・ポットの「注ぎ口」と「本体」のつなぎ方もその一つです。「注ぎ口」と「本体」とをつなぐ部分を「金ばさみ」で えぐり切り、「やすり」をかけ、つなぎ目に隙間が生まれない様 合わせていきます。ひとつひとつ毎の組み合わせの作業で時間はかかりますが、水の出方や切れの良さにもつながります。地味な作業でもありますが、出来上がった喜びも大きいです。
叩いて生まれる表情
「なぜ叩いて作るの?」と ご質問を受ける事がございます。叩いて作る大きな理由として、「形作りのため」と「地金が締まり丈夫になる」点があります。叩いて整形したなごりで鎚目の美しい表情も生まれます。